あらゆる傷と病いから人を守る不可視の盾、アイギス。その恩恵を受けて千年都市アーモロートは平和と繁栄を謳歌していた。しかし、そこであり得るはずのない、世界の秩序を揺るがす殺人事件が起こる。アイギスを砕く者の存在が囁かれるなか、異端審問官のベルヘルミナは、情報屋クリカラとともに事件の謎を追う。異端の嫌疑をかけられた少女、不老不死を望んだ古の教皇、そしてすべての鍵となる黙示録……。さまざまな手掛かりをたぐった先にある驚愕の真実とは!?
CHARACTER ベルヘルミナ シビル ヨープ マリアーナ クリカラ ミュー メリアドク
千年都市アーモロート アイギスの恩恵を受け、平和と繁栄を享受している巨大な宗教都市。人々は怪我や病気に苦しめられることなく豊かな暮らしを送っているが、都市に潜伏しているレプトイドによる犯罪が問題となっている。地底世界タルタロス アーモロートの地下に広がる劣悪な環境の大空洞でレプトイドの棲みか。朝も昼も存在しない常夜で死と飢餓が溢れている。レプトイド王と呼ばれる統治者はいるが、その世界に秩序はない。
聖盾教会 宗教を司りながらアーモロートの統治も行う巨大な団体。教皇を頂点に、いくつかの修道会が存在している。教会に所属している異端審問官は異端者とされるレプトイドを取り締まる役目を担い、その屈強な肉体に対抗すべく、トーメントデバイスと呼ばれる武器を所持している。アイギス あらゆる傷と病いを防ぐ、神より人に与えられた不可視なる盾で、呪われた獣・レプトイドから身を守るためにも役立っている。発動すると花弁が開くように薄い光の膜が広がるが、その詳しい仕組みは謎に包まれている。アイギスを喪失した者は神の加護を失ったとみなされ、異端の烙印を押される。レプトイド 神の教えに背いた者として人類から忌み嫌われる存在。蜥蜴の姿をしているが、人間に擬態する能力を持つ。特異な個体として、口から炎を吐くサラマンダーや、金縛りの能力を持つバジリスクなどの存在がいる。また神の呪いを受けているとされ、なんの前触れもなく傷を負ったり、病気を発症したりすることがある。バリアクラッカー 古より伝承される悪魔の存在。神の恩恵“アイギス”を打ち砕く者として人々から畏怖されている。その存在は確認されておらず、書物にのみ記述がある。
文庫1巻の見所 ポイント1 歴史とファンタジーを織り交ぜた独特の世界観 ポイント2独自の価値観を持つ血の通ったキャラクターたち ポイント3息をもつかせぬスリリングな展開 予測不能のミステリアスなストーリー衝撃のラストを自分の目で確かめてみてください!
INTERVIEW 著者インタビュー

バリアクラッカー 神の盾の光と影

著/囲恭之介 イラスト/KeG

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