吉原百菓ひとくちの夢

メディアワークス文庫賞
吉原百菓ひとくちの夢

2018年2月24日発売

  • SS
更新情報
2018.3.22 ▶「Twitter感想文募集」結果発表!!
2018.3.9 ▶「著者インタビュー」追加!!
2018.2.23 ▶「書き下ろし短編」&「マンガ」第2弾掲載! 発売記念「Twitter感想文募集」スタート!!
2018.2.9 ▶「作品紹介ページ」オープン&「マンガ」第1弾掲載!

『神様の御用人』浅葉なつ、大推薦!

物語

登場人物

漫画

『吉原百菓ひとくちの夢』の個性豊かな人物たちの一幕を漫画でお届け!

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漫画:殿ヶ谷美由記

お話を一部ご紹介!

その他にも、ほろりと泣けて心温まる菓子物語を収録!

Twitterスペシャル企画

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Twitter感想文募集

たくさんのご応募ありがとうございました。

紙面から甘くて優しい匂いが漂ってくる、読むお菓子のようなお話でした。吉原と言う舞台の苦みと、登場人物たちの温かさがとても素直に胸に染み込みました。

(やがわ様)

劇的に人生は変わらないけれど、ふとしたことで少しだけ前を向けたりする。それは甘いものを口にしたときだったり、この本を読んだときだったり。

(えま様)

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入選のご連絡後、2018年4月23日24時00分までにお届け先のご入力が確認できない場合は賞品の発送ができなくなります。

著者インタビュー

受賞者に一問一答!

江中えなかみのり

吉原百菓ひとくちの夢

PROFILE

兵庫県出身。海辺育ち。書いた作品の内容的に「趣味はお菓子作り」と言えるようになりたいが、1グラム単位の計量が致命的なまでにできない大雑把な気質。くずし字解読の勉強を始めることを、今年の目標に設定しました。

受賞の連絡を受けた時のお気持ちは?

「嬉しかった」の一言に尽きます。
作品のカラーとしても、メディアワークス文庫賞が一番欲しいと思っていた賞なので、願いが叶った最高の瞬間でした。

この作品のアイデアは何から着想を得ましたか?

小説執筆の勉強になるかと思い(あと単純に興味があって)、一時期シナリオスクールに通っていた頃、「時代劇」という課題がありました。
そこで何を書こうかと考えていたとき、イケメンがお菓子を作る某テレビ番組で「憧れの歌姫に捧げるスイーツを考案したパティシエ」の話をやっており、そこから「わがまま花魁に振り回される料理番」という発想が生まれました。
思いついたときはドタバタ振り回され系のコメディタッチで考えていたのですが、いつの間にかしっとり系のストーリーに変わっていました。
シナリオでは、映像にしてほんの十数分程度を想定した「主人公の作った菓子を食わない花魁」という話しか考えなかったので、それを引き伸ばし、付け足し、組み替えて、「なぜ花魁は菓子を食わないのか?」「なぜ主人公は食わせたいのか?」という部分を根本から考え直し、この作品が出来上がっていきました。

一言で言うと、受賞作はどんな作品ですか?

大事な人の幸せを願う話です。
恋愛感情はないけれど、幸せにしてやりたいと願ってやまない女のために、報われなくとも尽くそうとする、一途な男の話です。

この作品の魅力は何だと思いますか?

誰も見たことのない江戸吉原の街を、なるべく情景が浮かぶよう、彩り豊かに描こうとしたところ。
時代は違っても、今生きる私たちと同じ等身大の人間なのだと意識しながら、キャラクターを作っていったところ。
資料を元に、リアリティある虚構を描こうとしたところ、が魅力ではないかと思います。

受賞作の中で思い入れのあるキャラクターはありますか? その理由もお聞かせください。

やはり主人公の太佑です。
実は好きな俳優さんが和服を着た写真を見て、「この人がいつか時代劇に出てくれたらいいな」「ならどんな役が似合うだろう?」という妄想から生まれたのが、太佑というキャラクターでした。太佑はある意味、私の夢の結晶です。
他のキャラクターも皆それぞれに思い入れがありますが、お相撲が好きなので、力士の龍ノ井というキャラクターを出せたことには特に満足していますし、気に入っています。

執筆中一番苦労したこと、または楽しかったことを教えてください。

一番苦労したのは、言葉選びです。
時代物なので「ニュアンス」とか「タイミング」とか言いたいところをぐっと我慢するのはまだ何とかなったのですが、応募原稿時には気にしていなかった「江戸時代の話なら明治以降出てきた言葉は使えないのでは?」という点に改稿時に気付いてからは、「絶対」とか「理解」とか、普段何気なく使っているのに時代的に使えない言葉があまりにも多いため、言葉の置き換えに苦労しました。
楽しかったのは、キャラが動いてくれたとき。主人公の太佑とヒロインの朝露がなかなか動いてくれなかったのですが、それをカバーするように、脇役の徳之進という男が私にも予想のつかない形で動き始めたとき、作者ながらわくわくしてしまいました。

読者のみなさんへのメッセージ

江戸時代は一種のファンタジーだと思います。私たちと地続きの過去にある、懐かしい、しかしまるで異文化のような世界だと。この作品を、江戸ものがお好きな方にはもちろん、時代小説は難しそうだと思っている方にも、異世界を覗いてみるような気軽さで、手に取っていただけると幸いです。