東京都在住。すきなものはラジオ、猫、アイドル、海、河原、田んぼ道。ごはんもだいすきです。でも三度の飯よりマンガを描くほうがもっとすきです。すきなものから良い刺激を受けて、おもしろいマンガを描いていきたいです。

この度は素晴らしい賞に選出していただきありがとうございます。今回作品をつくるにあたり「共感しやすい素直なキャラクター」と「話にすんなり入っていける展開」という２点を心がけました。どうやったら読みやすくなるかとたくさん悩んで、とても勉強になった制作期間でした。小さい頃から読み耽っていた少女漫画でデビューできたことが本当に嬉しいです。ありがとうございました。

※本選評は応募時の原稿に対してのものです。

• 高河ゆん（漫画家）

  とても好感の持てる作品です。作者の性格のよさが出ています。絵も仕上げも丁寧で、その一生懸命さは読者に伝わり、好感になります。この作者の素直な個性は一見地味ですが、ごまかしのきかないものなので実は得がたいです。大切にしていってください。

• 綱島志朗（漫画家）

  少女漫画に必要なものを全てもってる作品だと思いました。とにかく欠点がない。キャラの表情、性格、ストーリーも水準以上。逆にいうとこの漫画はこれだ！っていう長所が弱かった印象です。もうちょっと自分のキャパを超えた大胆なものを描いてもいいかと思います。

• 大河内一楼（アニメーション脚本家）

  まとまりのよい作品でした。起承転結がきちんとあり、ヒロインを応援できるだけの描写があり、意外な男との出会いと、そこから恋に至るドキドキ。学園郵便屋というアイデアもよかったです。ただ、あまりにも話運びが上手にいきすぎていて、読んでいる間は面白いけど、心に残りづらいかも。絵でもキャラでもストーリーでも、どこか尖っていると、もっと魅力的に読めると思います。応用技を使うだけの基礎力は、この作者には十分あると思うので。

• 吉積 信（株式会社バンダイナムコゲームス『テイルズ オブ』シリーズ統括プロデューサー）

  とにかく画力がスゴイ。絵については最高点を付けました。今回は１話読み切りの短編であることがある程度ルールとして決まっているので残念でしたが、このテーマでもうちょっと設定やエピソードを深掘りしていけば、意外に見たこともない斬新なファンタジーになるんじゃないかという期待感を抱きました。登場人物の設定も非常に魅力的に描けていたと思います。普段は女性向けの作品をあまり読まない私ですが、多少むずむずしつつも楽しく読ませていただきました。

• 鈴木一智（アスキー・メディアワークス副ＢＣ長、第２編集局統括編集長）

  巨大学園、学園郵便屋のヒロイン、恋文代筆屋のセンパイという設定をハートウォーミングなラブストーリーの中に無理なく落とし込んでいます。原稿はちょっと白っぽいのですがそれが少女コミックらしい雰囲気を醸し出しており、エンディングも爽やか。センパイのキャラがちょっと中途半端なのとヒロインの平手打ちにタメが無いのが惜しい（笑）。

• 梅澤 淳（第1編集局担当局長）

  オーソドックスな少女漫画だが、そのオーソドックスな展開を飽きさせずに読ませる丁寧な描写力を評価。基礎はしっかりしているので、今後は自分らしい「個性」という方向性を見つけて欲しい。