第22回電撃大賞 入選作品
電撃コミック大賞部門

大賞受賞作

『箱庭グランディエ』(オリジナルコミック作品)

からあげたろう

受賞者プロフィール

福岡県出身、現在東京都在住。フリーでイラストや挿絵などの仕事をしつつ、6年ほど前から同人誌などで漫画を発表し始めました。いろいろなものを削ぎ落としたシンプルな表現を理想としております。

受賞者コメント

この度は素晴らしい賞に選出していただき本当にありがとうございます。受賞の報告を頂いた時は本当に私が選ばれたのだろうかと驚きましたが、今はじわじわと喜びを噛みしめております。選出してくださった皆様に頂いたチャンスとご期待を裏切ることのないように、これからももっともっと精進し、自分の中での理想である『王道漫画のような読みやすさの中にもあっと驚くような何かがある』。そんな漫画を描きたいと思っております。

選考委員選評

※本選評は応募時の原稿に対してのものです。

  • 高河ゆん(漫画家)

    面白かったです! 文句なし、大賞に推しました。王道のお話作り、優れた画力、微小の毒と裏表を描ける客観性、全て武器だと思います。特定のキャラクターや、好みの展開に振り回されることが無く、物語への冷静さ、公平さを感じました。描き手として成熟しています。このままで、思うように描いていってください。

  • 綱島志朗(漫画家)

    可愛い絵柄に、ホラーテイストな内容。これがうまく合わさって、いい世界観を作り出しています。悪魔との契約をアプリでするなど最近の悪魔も……どの業界も、時代に合わせて工夫していかなきゃいけないなぁと、素直に思わせてくれました(笑)。1つの物語を読みきった読後感が気持ちよかったです。ただ少しまとまりすぎていたかな? とも思ったので、今後連載もののストーリー漫画を描いたらどうなるのか、楽しみです。

  • 大河内一楼(アニメーション脚本家)

    読み終わった瞬間に、今回の大賞はこれだなー、と思いました。それくらい、候補作の中でも頭一つ抜けていた印象です(実際、満場一致での受賞でした)。ストーリーも作画も、キャラクターも、ブラック目なオチといい、全てにおいて高いレベルで、読んでいる間、引き込まれました。言うことがあるとすれば、すぐに次回作を描いてくださいというくらいでしょうか。大賞おめでとうございます!

  • 吉積 信(株式会社バンダイナムコエンターテインメント ゲームクリエイター)

    選考委員全員一致の文句ない受賞です。熟成されたストーリーや、内容と絵柄のギャップが醸し出す不思議な空気感は、アンバランスを表現しながらなんらかの秩序をも感じさせる独特の世界観を、押しつけがましくないトーンで読み手に提供しています。すごくポテンシャルの高さを感じられる作品でした。

  • 鈴木一智(アスキー・メディアワークス事業局 統括部長)

    混戦模様だった今年の最終候補作の中で頭一つ飛び抜けており、選考委員が満場一致で推した作品。学園ファンタジック・ホラーとも言えるテイストが印象的で、結末は何となく分かってしまうものの見事な構成で一気に読ませます。画力も安定しており、絵でストーリーを語れる資質を感じさせる方。オチの付け方に黒いセールスマンの「ドーン!」を彷彿してしまったのは私だけでしょうか?

  • 梅澤 淳(アスキー・メディアワークス事業局 第1編集部担当部長)

    良い意味で、唯一裏切られた作品。ヒロインに感情移入させておいてあっさりと掌を返す、今の時代に必要な「刺激」をたっぷり含んだ作品。温かみのある作画が豹変するような演出も素晴らしい。

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