第24回電撃大賞 入選作品
電撃コミック大賞部門

銀賞受賞作

『彼女の黙示録』(オリジナルコミック作品)

テルヤ

受賞者プロフィール

大阪府在住。全力でくだらないことをするのが好きです。電撃作品が好きで色々突っ走っていたところご連絡をいただきました。4コマ以外では初めてのオリジナル作品を描きました。

受賞者コメント

この度は素晴らしい賞をいただき誠にありがとうございます。オリジナル作品を一本仕上げるのは初めてでかなり試行錯誤しながら描いたので、まさか銀賞をいただけるとは思ってもみず受賞のご連絡をいただいたときは寝耳に水でした。実際寝起きでした。とはいえかねてより抱いていた野望に一歩近づいたので、さらに邁進していきたいと思います。

選考委員選評

※本選評は応募時の原稿に対してのものです。

  • 高河ゆん(漫画家)

    かわいくって絵も上手。とても面白く読みました。ただ、演出面が弱かったのが残念です。全体的なことでいえば、前半で主人公がもっともっと前のめりに、ヒロイン守っていくという強さをだしておいたほうが、ラブコメディとしてはもっと楽しめたはずです。

  • 綱島志朗(漫画家)

    これも絵がすごくかわいいです。背景はあまり描き込んでなく全体的に白いのですが、それが気にならないのは、眼を引くキャラがしっかり描けてるということです。この部分、なかなか難しいんですが、これは天性なんでしょうね。正直、漫画生産的にもバッチリです(笑)。日常ラブコメにこれほど適した力はないので。若干、オチが途中で読めたり、ページ数のためかちょっと展開に強引な部分もあったので、次はもっと長いストーリを楽しみたいですね。

  • 大河内一楼(アニメーション脚本家)

    候補作の中では、もっともまとまりと実戦力が高かった印象です。好感度の高いキャラクターとストレスのない筆致。ラストもニヤニヤが止まらないハッピーさで、とても良かったです。反面、まとまりが高すぎて、強烈なキャラクターや、印象的なストーリーではありません。この作品を読んでる間は確かに楽しめるのですが、数多ある作品の中から、この作品を読ませる――という力強さは、まだ乏しいと感じました。短編ゆえという部分もあるでしょうけど、これだけ描けているのですから、次回はそういう強さも期待したいと思います。

  • 芝村裕吏(ゲームデザイナー、小説家)

    黙示録の意味が違う! とタイトルに思わず突っ込みましたが、内容的には文句なし。いいですねえ。こういうラブコメ大好きです。文句は少なく、すっきりとした感じですが、全体のレベルが高いだけに決定力が不足している感じがありました。とはいえ、決定力ってなんだよと審査が終わった後もずっと思ってたんですが、つい最近、あ、意外性がもう少しあればいいんだと、基本的なことに思い当たりました。この面を少し改良すれば、いい感じになると思います。

  • 梅澤 淳(株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 第3編集部担当部長)

    かなり完成度の高い作品。ただし、精神感応能力のおかげで、すでに主人公がリア充な状態であり、そこがいまひとつ感情移入ができませんでした。しかし、心が読めなかった無表情なヒロインが、ついに感情を露わにするクライマックスはとにかく可愛かったです。

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