受賞者プロフィール
島根県出身。2015年に描いた同人誌が初めてのマンガなので、まだまだマンガ経験は浅いです。登場人物、特に女の子がたくましい(体つきの話ではなく内面とか振る舞いとか)マンガが好き。普通のことが少し特別に感じられるようなマンガを描いていきたいです。
受賞者コメント
この度は銀賞をいただきありがとうございました。自分の描いたものを読んでいただけるというのはとても幸せです。これからも読んだ方がなんだか良かった気がするようなお話を作っていけたらと思います。
選考委員選評
※本選評は応募時の原稿に対してのものです。
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高河ゆん(漫画家)
個人的にはとても大好きな作品です。ただ、枚数が9枚しかないので読み応えという意味では少し物足りなく、惜しくも銀賞となりました。シチュエーションを絞ったワンエピソードを描くのがうまい方なので、この方の別の作品ももっと読みたいと感じています。今後どういうことにチャレンジしたいかにもよりますが、短いストーリーを読みたいというニーズはいつの時代にもあるので、ご自身の才能を伸ばしていただきたいです。
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綱島志朗(漫画家)
日常のちょっとした部分を切り取ったストーリー。正直読んでいてこれといった山もなく「短かっ」と思ってしまったのですが、絵の力もあって結果、楽しめました。長いストーリーは必要なく、毎回キャラもシュチュエーションも違う雰囲気短編モノ? これが1冊の単行本になったときにずっと読んでいそうで、その中毒性が怖いです。移動中にスマートフォンでちょっと読むような……そういった発信の仕方と、すごく相性よさそうですね。
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大河内一楼(アニメーション脚本家)
たった9ページの短い作品。大きな盛り上がりも、分かりやすいオチもないのだけど、日常を切り取った一コマとして十分に魅力的。この二人の続きを読みたいという意見もあるでしょうけど、これ以降をあえて描かないのが自分は好きです。想像する余韻があって。ストーリーものより軽く読めて、4コマよりも質量がある。こういうオモシロさって、あると思うんですよね。雑誌に載ってると、まず最初に読んじゃうマンガというか。この路線、できたら、継続してほしいと思いました。
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芝村裕吏(ゲームデザイナー、小説家)
能を感じました。逆に言うと長編を渡しにくい感じも見受けられました。単行本をいかに早く出すかも一つの力と思いますので、ワンテーマながら月産能力を引き上げる方向で考えてもいいかもと思いました。つまりどういうことかというと、私が単行本読んでみたい。今回こういう感想ばっかりだけど素直な感想です。
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梅澤 淳(株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス事業局 第3編集部担当部長)
日常のある部分を切り出して、そこのみを表現する手法は興味深かったです。ただし、その空気感を伝えるための演出面が少し惜しい気がしました。同じモノローグでも通常フキダシと四角フキダシでは台詞の重さが異なってくるので、そのあたりまで気を配りだすと、もっと作品全体の雰囲気が良くなると思います。