第24回電撃大賞 入選作品
電撃イラスト大賞部門

銀賞受賞作

まきあっと

想定作品『ゼロから始める魔法の書』

著/虎走かける

受賞者プロフィール

ソーシャルカードゲームイラストを中心に働いています、フリーランスのイラストレーターです。基本はゲーマーで、次にアロマ、エステ、コーヒーとお茶が趣味。色んな香りでいっぱいの部屋の中で暮らしている、海が好きなA型です。そしてそんな雰囲気が似合いそうな静かで穏やかな美少女を描くのが大好きです。

受賞者コメント

この度は過大な評価を頂き、誠にありがとうございました。イラストを送ってから、こう描くべきだった、ブラッシュアップするべきだったなと、何度も悩んでいました。受賞した事を聞いた時は、表現できないほど嬉しくて、光栄でした。描きましたオリジナルイラストは、私が一番好きなイメージである、水の音とひそひそ笑い声だけが聞こえるような可愛い女の子だちの秘密世界、を描きました。見てくださる方々も癒されたらいいなと思いました。そして、とても好きな作品『ゼロから始める魔法の書』が折よくアニメ化になったと聞きまして、お祝いの気持ちを込めて描きました。自分の好きを一生懸命表現して、それが認められる事は想像できない程の感激です。これからもご期待に添えるよう、精進していきたいと思います。

選考委員選評

  • 天野喜孝(画家、イラストレーター)

    オリジナルのカラーイラストが、かわいくて特に高評価です。個人的には金賞をあげたいくらいです。少し俯瞰で描いたことと、魚をうまく配置したことで、奥行きが出ていると思いますし、色の使い方も上手。これをアナログの絵の具で描こうとしたら骨が折れるでしょう。CGだからこそ描けるイラストだと思います。また、背景をストライプにしたことで、スカッと抜ける感じになったと思います。他のイラストもかわいい。感情に訴えかけるものがあります。こういうかわいい、かっこいいキャラクターを描けることは、強みになると思います。

  • 出渕 裕(デザイナー、イラストレーター、アニメーション監督)

    オリジナルのカラーイラストは、熱帯魚を泳がせたファンタジックな空間を演出しており、非常に楽しみながら描いているのが伝わってきます。カラーの課題イラストは、ヒロインに魅惑的なポーズをさせるなど、魅せるテクニックもあります。ただ、イラスト手前の花のエフェクトは若干かわいらしすぎて、チグハグな印象になってしまったのは残念。モノクロイラストは、画面レイアウトとしては面白みがないので、もうひとひねりしてほしかったです。少し写真を勉強すると、レイアウトやポーズのつけ方などが、もっとよくなると思います。

  • 衣谷 遊(漫画家)

    特にカラーの課題イラストが気に入っています。ヒロインのかわいらしさ、傭兵の睨むような表情も眼力があって好印象です。一見しただけで心をつかむような魅力があると思いました。オリジナルのカラーイラストも、多色使いの割にはまとまっているのではないでしょうか。魚のモチーフが効いています。総合的にまとめる力が高いと思いました。カラーに比べるとモノクロは少し印象が弱いのですが、アイドル風の女の子のイラストは表情も生き生きしてて、楽しい感じが伝わってきます。

  • 緒方剛志(イラストレーター)

    どの絵を見ても、この方の絵だとわかるのが評価のポイントでした。ただ今回描かれたキャラクターが、十代後半の女の子ばかりなので、他の年齢層のキャラクターが描けるのかはちょっと気になりました。しかし、描けなかったとしても一点突破でかわいい女の子を描くイラストレーターとして生きるのも1つの道だと思います。オリジナルのカラーイラストは楽しげで綺麗なのですが、モノクロは少し画面が暗くて、絵柄に合っていないようにも感じました。白を使って、もう少し明るい画面の絵にした方が気持ちいい絵になる気がします。

  • いとうのいぢ(イラストレーター、ゲーム原画家)

    最終選考作品中でも、一番生き生きとキャラクターを描かれていたので、個人的に一推ししていました。カラーもモノクロも丁寧に描かれていると思いますが、特にモノクロのアイドル風の女の子が、一番目に留まりました。ヒロイン性が高く、見れば見るほど細かい部分にこだわりをもって描いているなと感じます。逆にカラーイラストは2点とも、なぜか弱く感じました。全部丁寧に描いてしまっているので、どこかに強弱をつけるなど、工夫をしてみてもいいのかなと思います。

  • 湯浅隆明(電撃文庫MAGAZINE編集長)

    キャラクターデザインや塗りに華があり、ぱっと見でかわいいと思わせる力のあるイラストでした。カラーは色数が多いイラストも少ないイラストもバランスが取れており、優れた色彩感覚が感じられます。キャラクターの明るさ、元気さが伝わってくるモノクロイラストも好印象です。欲を言えば、どこかもう一工夫を加えて、キャラクターにまきあっとさん独自の特徴を出せるようになると、さらなるレベルアップに繋がると思います。

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