大阪生まれの大阪育ちです。幼い頃から絵を描くのが好きでした。今は専らデジタルイラストばかりですが、アナログでイラストを描くのも大好きです。趣味はネットショッピングとハムスターを見ることで、休日は大体引きこもっています。

この度は奨励賞を受賞させて頂き、本当にありがとうございます。電撃大賞にはいつか応募したいと心の中でずっと思っていましたが、なかなか応募できず数年が経ってしまいました。5枚揃えて応募できた時の達成感はすごかったです。受賞の連絡を頂いた時は、あの時頑張って描いて良かったと心から思いました。今回の受賞を励みにもっと良い絵が描けるよう、今後も精進していきたいと思います。ありがとうございました。

• いとうのいぢ（イラストレーター、ゲーム原画家）

  この方はイラストの色のバランスと女の子の際立ったかわいさが印象的でした。デッサンやシンプルな構図よりも、ファンタジーな世界観の華やかで情報量が多いイラストが得意な方だと感じました。一方で、今一つ個性を出しきれていなかった印象で、パッと見たときに伝わるものが少ないので、「この作品を見たい」と思わせる魅力が欲しいです。また、背景が少し歪んでいたり、塗りが少し雑に感じる部分があり残念です。自分の中の突出した部分を磨いた上で、見せたい部分を明確に決めるようにすれば、個性がもっと引き立てられ引き出しが増えると思います。女の子はかわいらしく描けているので、しっかりと力をつければ、今後の活躍に期待が持てます。

• abec（イラストレーター）

  線と色遣いに繊細さのある、とても個性的かつ魅力的なイラストを描く方です。それは大きな武器なので、この良さを失わずに今後も頑張っていただきたいです。特に髪の毛に対してフェティシズムを感じますが、ご自分でも強いと自覚しているポイントだと思うので、今後もぜひ伸ばしてほしいです。一方で、絵の構成力は課題です。オリジナルのカラーイラストの背景が灰色だったり、イラストの中に意図のわからない隙間が空いているのが気になってしまいました。強みであるイラストの繊細さはこのまま伸ばしていきつつ、それをより魅力的に見せられるよう、イラストの構成を研究していってほしいと思います。

• loundraw（イラストレーター、作家、漫画家）

  とても現代的な絵で、キャラクターの髪の部分にとてもパワーを感じました。全体的に丁寧で、絵を描くことへの愛が伝わってきます。絵を描くうえで愛情は大切ですし、賞やキャリアを意識するほどに失われがちなものでもあるので、その感情が伝わってくることはとても素晴らしいと思います。一方で愛情がエネルギーになっている分、画面内の各モチーフへのモチベーションにばらつきが見られることがあります。自分が興味のないものにも目を向け、技術の底上げを図ることが今後の活躍に繋がるはずです。得意な引き出しが増えるほど、持ち前のパワーと合わさって、より引き付けられる絵になっていくと思いますので、今後の成長を期待しています。

• 荒木人美（電撃文庫副編集長）

  カラーイラストに魅力のある作品で、イラストを描いていて「楽しい」という気持ちが画面の外まで伝わってきました。特にオリジナルのカラーイラストはキャラクターがかわいらしく、少女漫画の良さと青年漫画の良さを内包しており、性別問わず受け入れられる絵柄なのではと感じました。色の使い方にも個性があり、独特の空気感を生み出していたと思います。反面、背景の描きこみや手の描き方、年配の人物の描写など、技術がもう一歩という部分もありました。この点は、たくさんイラストを描いていただくことで、もっと良くなっていくと感じました。