第26回電撃大賞 入選作品
電撃イラスト大賞部門

選考委員奨励賞受賞作

ストロボ19

想定作品『アトリウムの恋人』

著/土橋真二郎

受賞者プロフィール

東京都在住。美大に通いながらイラストを描いています。親しみを感じられるような女の子と情景を描くのが好きです。

受賞者コメント

この度は素晴らしい賞を頂き、大変光栄に思っております。歴代受賞者の方々のイラストやご活躍に憧れ、踏み出す機会を掴みたいと希望も込めて応募させて頂きました。目をとめて下さった方々、そして日頃支えて下さる方々には感謝が尽きません。想定作品とさせて頂きました「アトリウムの恋人」は世界観・ストーリー共に印象深く、応募作の制作中もその魅力に幾度となく助けて頂きました。未熟な身ではございますが、ご期待に応えられるよう一層努めて参ります。

選考委員選評

  • いとうのいぢ(イラストレーター、ゲーム原画家)

    女の子のリアルに描かれている部分と2次元的なかわいさのバランスがよく、印象的でした。特に目や口の2次元的なかわいさに対し、手や髪はとてもリアルに描かれているところに愛情を感じます。髪の動きもダイナミックで、漫画やアニメのようですが、うまくイラストとしてまとまっています。女の子以外の部分は、若さゆえの粗さがあり、もう少し工夫が必要です。イラストによって気合の入り方が違うので、よく描けている作品がある一方で、雑なものがあったので、気になってしまいました。キャラクターはかわいく描けているので、自身のテイストにぴったり合う魅せ方を模索して、ぜひ頑張ってください。2・3年後に最前線で活躍していることを期待しています。

  • abec(イラストレーター)

    とても気持ちのいい塗りをされる方だと感じました。特にオリジナルのイラストは、光源の設定も含めて非常によかったです。また純粋にキャラクターがとてもかわいらしく描けていて、それ単体でも十分に商品になるような商業的な将来性を、受賞者の中では最も強く感じました。ただ独自性がまだ弱い点と、背景がまだまだ描けていないところは、今後の大きな課題だと思います。ですが、この方の年齢がまだ19歳であることを考えると、これからの成長がとても楽しみな方です。イラストレーターとして、将来的に僕の前に立ちはだかりそうな気がします(笑)。

  • loundraw(イラストレーター、作家、漫画家)

    キャラクターの完成度が高く、現段階でも即戦力になると感じました。特にキャラクターの可愛さについては高く評価でき、年齢が若いことを考えると、今後にとても期待が持てます。女の子が4人並んでいるイラストではキャラクターを描き分ける技量を感じましたし、花火の絵を見ると微妙な表情や難しい首の角度をかわいい絵として成立させており、実力が高いです。単純なセンスや技術は突出しているので、パースや繰り返し表現など、細かな部分にしっかりと気を配りぬくことができるようになれば、一人の作家としても、仕事人としても次世代を担う存在になっていくのではないかと期待しています。

  • 荒木人美(電撃文庫副編集長)

    キャラクターがとても魅力的で、また「今風」の絵柄であるなと感じました。特に、カラー・モノクロともにオリジナルイラストが非常に良かったです。桜と一緒に描かれたカラーの女の子は、色使い、表情ともに魅力的でした。また、教室を背景にした、天使の少女と少年のイラストも、これから始まる二人の物語を連想することができました。課題絵のモノクロイラストなどは、キャラクターの表情やポージングがやや硬く、ぎこちなさがありました。ただ、これからどんどん描いていくことで、その点はスキルアップされるのではと思います。今後の進化に期待いたします。

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