第29回 電撃小説大賞 入選作品
電撃小説大賞部門

銀賞受賞作

『マリーハウスにようこそ ~ファンタジー世界の結婚相談所~』

著/五月雨きょうすけ

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電撃文庫

マリーハウスにようこそ ~ファンタジー世界の結婚相談所~

著者   : 五月雨きょうすけ
発売日  : 2023年2月10日予定

クセがすごい相談者たちに振り回される、ドタバタ結婚相談ファンタジー!

クセがすごい相談者たちに振り回される、ドタバタ結婚相談ファンタジー!

あらすじ

『自由とは、エルフとドワーフが愛し合っても咎められないことである』
種族間戦争終結の直後──十七種族はすべてのヒトが平等に暮らすための実験都市・ミイスを設立。それから数年、この街で『相談者満足度100%』を謳う結婚相談所には、今日もたくさんの相談者が訪れる。
見習いスタッフ・猫人族のアーニャは謎多き美人所長・ドナのもと、クズな指導係・ショウとともに、相談者たちの縁を結ぶために日夜奔走していた。
みんなの幸せを手助けできる素敵な生活……だと思ってたのに。
理想がハイなエルフ女子(彼氏いない歴三世紀)、『魅了』のチート能力で冒険者ギルドを崩壊させた優男──この相談者たち自由すぎだしクセがすごすぎ!? 結婚する気あんのか!?

受賞者プロフィール

転勤族。もしかしたらあなたの町にいるかもしれない。中学生の頃、劇の台本を書いたのが創作活動との出会い。
大学では学業そっちのけで自主制作映画を撮りまくる。社会人になるとオタクとして狂い咲きやる夫スレで活動。
結婚して落ち着くかと思いきや、単身赴任中に書き始めたラノベが書籍化して…………未だ青春真っ只中。

受賞者コメント

この度は身に余る賞を賜り、大変光栄に思います。薬指を飾る指輪のような銀色に輝いた私の物語。
大きなダイヤモンドを載せた最高級の仕上がりで皆様にお届けできればと思います。

選考委員選評

※本選評は応募時の原稿に対してのもので、刊行されたものとは異なります。

  • 三雲岳斗(作家)

    異世界の結婚相談所で働く職員という設定には唸らされましたが、その素晴らしいアイデアがストーリーにあまり貢献していないのが本当に勿体ないと感じた作品でした。主人公ももっと魅力的に描けるはずですし、結婚相談所という舞台ならではのトラブルや事件の解決方法があったはず。物語の要素は良く出来ていますし、文章力も卓越しているので、続編での巻き返しを期待しています。

  • 三上 延(作家)

    異種族間の結婚相談所というアイディアが秀逸です。トラブルを持ちこんでくる顧客たちのキャラクターもしっかり立っていて、設定とキャラクターで高い評価をつけました。ただ、結婚相談とは異質なクライマックスの展開には賛否が分かれるところですし、所長と副所長の存在感が強すぎる点も気になりました。語り手であるアーニャの成長と活躍にもっと重きを置いた方が、この内容には合っていたと思います。

  • 吉野弘幸(アニメーション脚本家)

    短編一本ずつは中々楽しく面白く読めました。ただ、一作の長編として読むと、誰が主人公で誰の物語であるのかが不明で、また連作短編としても伏線張りやシカケが足らず、また最後にバトル展開に行くのも正直「!?」という感じで、まとまりを欠く印象に。異世界の結婚相談所、というアイディアは非常に面白いので、もっとそちらを押して、異世界での、地に足が付いた日常の話を読みたかったです。

  • 小原信治(放送作家・脚本家)

    掴み所がないながらも楽しく読めました。文章のスピード感。漫画的なキャラクターの描き分け。複雑さをストレスに感じない世界観描写。書き手自身が楽しんでいるのが目に浮かびました。一方で手を止めて考えさせられたり、感情を動かされたりするエピソードに乏しく、読後に残るものがないと感じたのは純文学寄りの候補作が多かった弊害でもあるのかなと。シリーズ化が見え易い作品なのでその辺りは今後に期待したいと思います。

  • 黒崎泰隆(電撃メディアワークス編集部 部長)

    「異世界にある結婚相談所が舞台」という設定だけで、先走って面白さを妄想してしまうほど、その発想力が素晴らしいです。結婚にまつわるトラブルを主人公が解決していくストーリーですが、様々な種族が生活している異世界ならではのエピソードが微笑ましく、またキャラクターも感情豊かで、終始テンポよく楽しめました。シリーズものとして広げやすい内容ですし、これからの展開にも期待しつつ、応援していこうと思います。

  • 遠藤充香(メディアワークス文庫編集長)

    人気ジャンルである異世界ものと結婚相談所という新しい組み合わせが目を引きました。登場人物たちの掛け合いが楽しく魅力的で、愛着を持って、賑やかに進んでいくストーリーを楽しめました。サブキャラの存在感が強すぎて、途中、主人公が誰か分からなくなる瞬間もありましたが、コンセプトがたっており、多くの読者さんに愛される物語になってくれそうな期待作です。

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