第29回 電撃小説大賞 入選作品
電撃イラスト大賞部門

銀賞受賞作

こよい みつき

想定作品『安達としまむら』

著/入間 人間

受賞者プロフィール

静岡出身、フリーランスで書籍イラストやキャラクターデザイン等を中心に活動しています。尊い作品に癒やされながらフラフラ収集するのが趣味です。

受賞者コメント

この度は、素晴らしい賞をいただき身に余る光栄と感じております。何度か電撃大賞に応募する中で、思い切って好きなシチュエーションを意識したイラストで挑戦して受け入れていただけたことに幸せを噛みしめています。審査員の皆様方に勇気をいただけた事に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもこの気持を大切にして繰り返し精進いたします。

選考委員選評

  • いとうのいぢ(イラストレーター、ゲーム原画家)

    少女絵が本当に可愛く、思わず目を引いてしまう魅力のある印象的なイラストを描く方だと思いました。好きなものを突き詰めていて、難しい体の靭帯の柔らかさなども自然に描けており、キャラクターに特化したイラストを描くのが好きという気持ちがよく伝わってきました。今回はご自分の得意なものに特化して応募作を描かれていましたが、もう少し冒険して、その世界から一歩外に出たイラストも見てみたいなと感じました。ポーズの決め方や、何気ない日常の一瞬を切り取る力はとても魅力的だと思うので、今持っている世界を拡張してもっと色々な表情やシチュエーションを描けるようになると、仕事の幅も広がってくると思いました。

  • abec(イラストレーター)

    現代的かつキャッチーな絵柄がこの方の強みだと思います。特にカラーイラストは塗りも綺麗で、それによりキャラクターが魅力的に映え、商業的に人気の出やすい方だと感じました。即戦力として期待ができます。一方で構図やキャラクターの演技の機微という面ではまだまだ伸び代があるように感じられます。例えばモノクロイラストになって情報量が落ちた時に、キャラクターの心情が見えづらくなっているのが非常にもったいないです。あるシチュエーションがあったとき、その場面をどのように切り取り、何を見せたいのか。そういった、キャラクターをより魅力的に映えさせる戦略に意識が向くと、大化けできると思います。期待しております!

  • loundraw(イラストレーター、作家)

    かわいく魅力的なキャラクターと、高い技術力で描かれた人体を両立させた、安心感のある絵を描く方だと思いました。自分には真似のできない絵柄と表現手法をお持ちで、とても羨ましく思います。ただ構図や背景描写についてはまだまだ伸び代があると思いました。キャラクターの立ち方やアングルなどもイラストの重要なメッセージになりますし、背景も今回はあまり描かない選択をされているのですが、物やキャラクターの実在感に影響する部分なので、そうした技術的な部分はこれから意識的に伸ばしていってほしいです。既にある魅力的なキャラクターに技術が追いついたとき、想像もつかないような素晴らしいイラストレーターになれると思いますので楽しみにしています。

  • 黒崎泰隆(電撃メディアワークス編集部 部長)

    カラー、モノクロを通して、キャラクターの可愛さや生き生きとした表情は図抜けていて、塗りについても、まさに今時。プロとして活躍できる技量は、すでに十分にお持ちだと思います。敢えて言えば、人体の手指や脚など細かい部分のデッサン力が課題でしょうか。また、すべてのイラストが「現実世界での少女2人」となっているため、応募作としてはバリエーションに乏しく、実力を正確に測りきれなかった点は、やや残念です。

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