第30回 電撃大賞 入選作品
電撃イラスト大賞部門

選考委員奨励賞受賞作

さん

想定作品『Hello,Hello and Hello』

著/葉月 文

受賞者プロフィール

Xやpixivにイラストを投稿しつつ、フリーランスで動画イラスト制作やキャラクターデザイン等を中心に活動しています。

受賞者コメント

この度は栄えある賞を頂き誠にありがとうございます。選考に携わってくださった方々、作品を使わせていただいた葉月文先生に深くお礼申し上げます。今回は、物語のワンシーンを切り取ったようなイラストになるよう意識して制作させていただきました。キャラクターの心情が伝わるようなイラストになっていれば幸いです。今後も自分の表現したい作品が描けるように精進いたしますので、よろしくお願いいたします。

選考委員選評

  • いとうのいぢ(イラストレーター)

    爽やかな色合いで、キャラクターもかわいく描けています。特にオリジナルのカラーイラストはやりたいことが伝わってきますし、構図の取り方も好きです。ただ頭の中で想像して描いている部分が多いのか、少し形が取れてないところが気になりました。背景の細かい部分を描くなら、もっと造形にこだわった方がいいと思います。現実にある物を観察して造形をとらえる意識をすれば、さらに素敵なイラストが描けるようになりそうです。

  • abec(イラストレーター)

    全体的に光の明暗がうまく表現されていて、それがやりたい方だということが伝わってきます。特にオリジナルのカラーイラストは、雨上がりの雰囲気が素敵です。全部違う光源で描いていることも素晴らしいです。光を綺麗に描きたいという意図が見えますが、実際にこれだけ描けるのは才能であり、武器になると思います。一目見た時の印象値は抜群なものの、細かい部分をじっくり見ると造形的に拙い部分があるので、細部へのこだわりを意識するとより一層よくなると思います。

  • loundraw(イラストレーター、作家)

    まず絵を描く上での志が素敵だと思いました。例えば花火大会のモノクロイラストは、空がメインになる派手なシチュエーションにも関わらず、地上側の映えない部分をドラマチックに描こうとしている。それがいいと思って描けるのは、大事な感性だと思います。その一方で、女の子の目線が男の子に行ってないように見えたりと、細かい部分が気になりました。絵の基礎をもう少し鍛えれば、もっと素晴らしいイラストが描けると思います。

  • 荒木人美(電撃の新文芸編集長)

    光の演出が凝っていて、映画のワンシーンを見ているような印象的なイラストが多かったです。特にカラーのオリジナルイラストが素敵で、ビニール傘についた水滴や、傘を通して漏れ出る光が美しく、「人に見せる」ことを意識なさっていると感じました。一方で、背景などの造形がやや甘い部分もありました。ゲームセンターで遊んでいるモノクロイラストは、もう少し塗りにメリハリがあるとよかったかなと感じました。今後の伸びしろに期待大です。

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