第31回電撃小説大賞 入選作品
電撃小説大賞部門

銀賞受賞作

『怪奇! 巨大な亀に街を見た! 聖女とチンピラとデカケツ獣人VS邪悪な黒ギャル軍団』

著/助六稲荷

電撃文庫

サンバカ!!!

(※応募時『怪奇! 巨大な亀に街を見た! 聖女とチンピラとデカケツ獣人VS邪悪な黒ギャル軍団』より改題)

著者   : 助六稲荷
発売日  : 2025年5月10日

面白おかしい旅に出よーぜ!!!

面白おかしい旅に出よーぜ!!!

あらすじ

「私の名前はイグニス・ファルフレーン。かつて世界を治めていた聖女です! ですが、体を九十九分割されて封印されてしまったので探してる真っ最中です!」
「何言ってるのかわからないと思いますが、とりあえずアイテム探し系ロードムービーだと思ってください。どうも、主人公のネモです」
「うらぶれた街で腐るチンピラ・ネモくんが清楚で巨乳でS級美女の私と出会い、旅に出る! これはえっちな予感がしますよぉ!」
「……見ての通り、基本的に聖女なんて名ばかりな、ただのバカです、ウチの相方は」
「そんな我々が、巨大な亀の中にある街やら、バニーガールがわんさといる永遠の祝祭やらに乗り込むわけですね!」
「ケツと器のデカい獣人の姉御を道連れにしたりしながらな」
「ネタバレすると道中では臓物の雨が降り注ぎ、ラスボスは黒ギャルです!」
「破天荒な聖女とチンピラと獣人の旅が、電撃小説大賞《銀賞》を受賞!」

受賞者プロフィール

徳島県出身、地方を転々とした後、現在は東京在住。好きなものは狐とバンドとスニーカーとアニメと煙草。
山梨県の都留文科大学という所で色々と学びました。

受賞者コメント

助六稲荷と申します。この度は電撃小説大賞銀賞という身に余る光栄な賞を頂き、誠にありがとうございます。選考に関わっていただいた全ての方々にこの場をお借りして厚くお礼申し上げます。
自分は飛び切り愉快で、飛び切りしょうもない話がどうしようもなく好きな人間です。同じ気持ちの人がきっといるはず、いてくれ、という祈りで書き上げた今作で受賞できた事をなんだかうれしく思います。
もうアカンとひっくり返って筆を投げかけたことが何度もありましたが、今こうしてスタートラインに立つことができて感無量です。
全力で愉快さとしょうもなさに磨きをかけて物語を紡いでいきますのでどうかよろしくお願いします。

選考委員選評

※本選評は応募時の原稿に対してのもので、刊行されたものとは異なります。

  • 阿南浩志(電撃文庫編集長)

    個性の塊。おそらく読んだ人の多くが、このような感想を抱くはず。キャラも世界観も常軌を逸していて、これを魅力的と捉えるか洗練されていないと捉えるか、おそらく賛否があるのではないでしょうか。ただ自分としてはこの出鱈目で愉快な聖女とチンピラのおバカロードムービーをもっと眺めてみたい、という思いで高く評価させていただきました。とにかくヒロイン・主人公のコントのようなバカ騒ぎが印象に残る作品ですが、没入しやすい物語の構成・設定や伏線の仕込み・感情のセットアップも丁寧に練られており、コメディでありつつドラマとしても読みごたえがあります。売れ線といった要素からは遥か遠く、突っ込みどころも満載、しかしそんなことは一切気にせず我が道を進んでほしいと思わされた作品です。

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