第32回電撃大賞 入選作品
電撃小説大賞部門

奨励賞受賞作

悔恨食道楽紀行

著/草森ゆき

あらすじ

すべては、不知火のために。

人間の『悔恨』を食う異形・不知火。そんな異形に村を滅ぼされたが、『悔恨』がないために食われなかった唯一の人間・ハル。
ふたりは、不知火の餌となる人間を探す、異質な旅に出ることになる。
旅の中で遭遇するのは、白い煙を吐く骨の村や、湖を守る大蛇、人間の過去を覗く巨大な毛玉の異形。
ふたりは、様々な異形や人間に巡り合い、残酷で奇妙な旅を続ける。そしていつしか、これからもずっとともに生きていきたいと思うようになっていく。

一匹の異形と、一人の人間の、『悔恨』を求める旅路の物語。

受賞者プロフィール

滋賀県生まれ、愛知県在住。既刊に「不能共」、カクヨムネクストに「残り火」があります。男性二人のクソデカ感情が大好きです。
女性二人、男女二人でも大好きです。どうぞよろしくお願い致します。

受賞者コメント

このコメントを書いている今もまだずっと「夢じゃないよね…?」と疑っております、私にとって電撃小説大賞の受賞者になるのはそれほどの衝撃です。
若かりし頃、何度も読み返していた小説本は電撃文庫のキノの旅でした。旅の面白さを学生時代に知れたことが、今回受賞した悔恨食道楽紀行の土台となっていると思います。
受賞者となりましたが調子に乗らず暮らしていきたいです。この度は、本当にありがとうございました!

選考委員選評

  • メディアワークス文庫編集部

    人間の「悔恨」を食糧とする異形・不知火と、「悔恨」を持たないため生き残った人間・ハルの、異質なふたりの旅の物語。人間を食らう異形と、彼に村を滅ぼされながらも躊躇なく協力する人間の、一見恐ろしい残酷な旅ですが、独創的な文体とキャラクターの持つ純度にいつしか引き込まれていき、物語に見え隠れする重厚なテーマも相まって、読み終わる頃にはガラリと印象が一変。まさに唯一無二の物語体験でした。インモラルな二人が旅の果てに何を掴むのか。ぜひ多くの人に見届けていただきたい作品です。

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